「見られるの、悪くないのよ」から始まった、静かな熱。

ノーブラ

朝五時。
特に理由もなく目が覚める。
ただ、あの人がそこにいるかもしれない──その一縷の希望が、目覚まし時計よりも確かな“動機”になっている。

団地のゴミ捨て場。
白いTシャツ、ゆるめの部屋着、結ばれた髪、そして“何もない胸元”。
見てはいけないと思いながらも、目はどうしても、そこに吸い寄せられてしまう。

そんな俺の視線に、彼女はある朝、こう言った。

「気づいてるの、知ってた。見られるのって、案外、悪くないものよ」

その声に色気はなかった。
ただ、微かな照れと、誰かに気づいてほしいという、年齢を超えた“女の心”が滲んでいた。

日曜の午後。
スーパーの袋を下げて戻る途中、彼女が向かいの通路に立っていた。
白いワンピースの裾が風に揺れ、透けたキャミソールが“何もないこと”をさりげなく知らせる。
だが、それすらも彼女の自然な一部として、空気に溶け込んでいた。

「よかったら、お茶でも。部屋、近いので」

その一言で始まった午後の時間。
脱ぎ捨てられたワンピース。
肩紐を指でいじりながら語られる、孤独と再生。
言葉よりも、沈黙が多くを伝えるこの空間の中で、俺たちは少しずつ心の距離を詰めていった。

ただ見ているだけだった彼女が、
ただの“朝の存在”から、“触れられる気配”へと変わっていく。

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